「これを使えば勝てる」──そう信じて、もちぽよアラートを購入した。FXのエントリーポイントを自動で教えてくれるツール。もう自分でチャートを分析しなくていい。そう思った。
結果、私はFXで合計268万円を失った。
ツールが悪かったのか? 違う。ツールに頼ること自体が、私の負けパターンそのものだった。
もちぽよアラートとは何か
もちぽよアラートは、FXトレーダー「もちぽよ」氏が開発したシグナル配信ツールだ。GogoJungleで販売されており、主にポンドル(GBP/USD)のトレードに特化している。
テクニカル分析に基づいて、一定の条件が揃ったときに「買い」「売り」のアラートが届く仕組みだ。もちぽよ氏自身はSNSでも情報発信をしており、実際にトレードで成果を出しているトレーダーとして知られている。
先に言っておくと、このツール自体は詐欺でも何でもない。ロジックは明確だし、もちぽよ氏の解説も丁寧だった。問題は、ツールではなく、それを使う側の私にあった。
私がツールに頼った理由
私にはADHDがある。
チャートを開いて、移動平均線を見て、サポートラインを引いて、複数の時間足を確認して──そういう地道な作業が、本当にできなかった。5分で飽きる。別のことが気になる。「今すぐ答えが欲しい」という衝動が常にある。
だからシグナルツールは、私にとって理想的な存在に見えた。
自分で考えなくていい。アラートが鳴ったらエントリーするだけ。分析も判断も、全部ツールがやってくれる。ADHD的な脳にとって、「外部から明確な指示をもらえる」というのは、抗いがたい魅力だった。
FXのLINEグループにも入っていた。誰かが「ここでロング」と言えば乗る。「損切りした」と聞けば慌てて切る。常に誰かの判断に乗っかることで、自分で考える苦痛を避けていた。
今振り返ると、トレードの技術を身につける努力を丸ごと放棄していた。
もちぽよアラートで勝てない本当の理由
どんなに優秀なシグナルツールでも、カバーできない領域がある。
まず、相場環境は常に変わる。トレンドが出ている時期に強いツールは、レンジ相場ではダマシを連発する。逆もまた然りだ。ツールのロジックは固定されているが、市場は固定されていない。
そして何より、ツールは以下のことを一切やってくれない。
- ロット数の管理
- 損切りの実行
- 連敗時のメンタルコントロール
- 「今日はトレードしない」という判断
アラートが鳴る。エントリーする。ここまではツールの仕事だ。でもその後、含み損が膨らんだとき、損切りラインを動かしてしまうのは自分だ。「もう少し待てば戻るかも」と祈るのも自分だ。
私はツールのシグナルに従いながら、リスク管理だけは完全に自分流を貫いた。つまり、ハイレバレッジで、損切りが遅く、感情的にトレードした。ツールがどんなに正しいシグナルを出しても、使う人間がこれでは勝てるわけがない。
ツールが勝てる時期に油断した
厄介なのは、ツールが実際に勝てる時期があったことだ。
ポンドルにトレンドが出ている時期、もちぽよアラートは面白いように当たった。アラート通りにエントリーすれば利益が出る。「やっぱりこのツールは本物だ」と確信した。
そして確信した瞬間、ロットを上げた。
10万通貨を20万通貨に。それでも勝てたから、次は30万通貨に。資金管理のルールなんてものは、勝っているときには存在しない。「もっと早くロットを上げておけばよかった」としか思わない。
そして相場の空気が変わった。レンジに入り、ダマシが増え、連敗が始まった。ロットを上げた状態で。
勝っていた時期の利益は、数日で消えた。それどころか、大幅なマイナスに転落した。ロットを上げていたぶん、損失の速度は加速度的だった。
冷静に考えれば、勝てる時期にロットを上げて負ける時期にそのまま突入するのは、最悪のパターンだと分かる。でもその渦中にいるときは、「たまたま調子が悪いだけ。すぐ戻る」としか思えなかった。
FXツール全般に言えること
もちぽよアラートに限らない。EA(自動売買)でも、インジケーターでも、サロンのシグナル配信でも、本質は同じだ。
ツールは、規律ある人間の判断を補助するものであって、規律のない人間を救うものではない。
資金管理ができない人がツールを使えば、負けるタイミングが少し変わるだけで、最終的な結果は同じだ。損切りができない人がどんな優秀なEAを動かしても、想定外の相場で口座は飛ぶ。
私は「自分で判断できないからツールに頼る」という順番で使っていた。でも本来は「自分で判断できる上で、ツールを補助的に使う」が正しい順番だ。
基礎体力のない人間がプロ仕様のランニングシューズを買っても、マラソンは完走できない。それと同じことを、私はFXでやっていた。
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FXの損失で借金を抱えたら
FXで作った借金は、トレードで取り返そうとしてはいけない。私自身、「次こそ取り返す」という思考で損失を膨らませ続けた。
もしFXの損失が原因で借金を抱えているなら、まずは現状の借入額と月々の返済額を正確に把握することが第一歩だ。複数の借入先がある場合は、任意整理や債務整理といった法的な手続きで返済負担を軽減できる可能性がある。
弁護士や司法書士への相談は、多くの事務所で無料で受け付けている。「借金の相談」というと大げさに聞こえるかもしれないが、専門家に状況を整理してもらうだけでも、頭の中がかなり楽になる。
FXの負けパターンについては、別の記事でも詳しく書いた。ツール以前の問題として、なぜ個人トレーダーが構造的に不利なのかを知っておくことは重要だと思う。
「FXやめとけ」は本当だった|268万円失った私が断言する理由
弁護士法人ちらいふくや司法書士法人ホワイトリーガルでは、借金の状況に応じた解決策を無料で提案してもらえる。一人で抱え込むより、専門家の知恵を借りたほうがいい。
本記事は筆者個人の体験に基づく感想であり、特定の金融商品・ツール・サービスの購入または使用を推奨・非推奨するものではありません。FXを含む金融取引にはリスクが伴います。投資判断はご自身の責任で行ってください。また、本記事に記載されている「もちぽよアラート」に関する記述は、筆者個人の使用経験と主観的な感想です。ツール自体の性能や有効性を否定するものではありません。

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