筆者の私はFX(外国為替証拠金取引)の初心者だった20代半ば頃、取引に失敗した焦りから、FXコンサルの詐欺被害に遭いました。
そこで今回は、その時の体験談をありのままに書き残しておこうと思います。以下の話は実話なので、皆さんも是非お気をつけください。
私はFX取引、仮想通貨取引において約1年間の間に250万円ほどの損失を出してしまいました。種銭(元々持っていたお金)はほぼ無くなってしまい、焦る日々。毎日が文字通り、地獄でした。
そんな行き詰まった状況のある日、X(旧:Twitter)において、FXの取引指南をしているユーザーを発見しました。その人はコンサルティング(トレーダーへのアドバイス)のようなことをしていて、フォロワーも一定数おり、LINEのコミュニティへの集客を行っている人でした。
その自信満々な取引指示のツイートの数々を見ていると、なんだか凄腕の人のように思えてきて、この人の話を聞いてみたいと思うようになりました。そしてコミュニティを通して直接コンタクトを取ると、その人は“自分は数百億円の資産がある”“自分の指示通りに取引すれば大丈夫”“俺に全額預けたら元の金額まで大きくして返す”などと吹聴しました。
当時世間知らずだった私は、その絶対的な物言いから醸し出される異質感を肯定的に捉え、話を鵜呑みにしてしまったのです。結果、当時なけなしの残金だった20万円を、相手のコンサル料として口座に振り込みました。
その後、noteにアップされたある程度の量のFXに関する教材を共有してもらいつつ、何度かLINEを通して通話しながら実際の取引を実行しました。しかし、4回目の指導が始まる前あたりで、前述したLINEコミュニティの中で他のユーザーからの問いに一方的に逆上し始め、私を含め複数人いるであろうコンサル生の前から突如、“蒸発”してしまいました。
恐らくこれが、彼の手口だと思います。当たったり外れたりするFXの予想を、SNSであたかもほぼ的中しているように見せかけて発信し、さらにその他の自信ありげな言動(ほぼ全てでっち上げの架空話)で権威感を演出。信じ込んだ人をカモにし、有り金全てをコンサル料や依頼料(種銭)として巻き上げる、といったところです。
結局20万円は返ってきませんでした。コンサル料という名目なので、一応教材の共有や3回ほどの指導(実際は架空とみられる話を散々される、中身の薄い内容でした)があった手前、詐欺の立証をするのは難しいのかもしれません。しかし少なくとも、売買の助言をするには投資助言業の資格が必要なので、彼は脱法行為を行っていたものと考えられます。
いずれにしても、今私は20万円を取り返したい気持ちよりも、皆さんに同様の被害に遭っでいただきたくないという気持ちの方が強いです。なぜならこの私こそが、“自分がFXで詐欺になんか引っかかるわけがない”と信じ切っていた人間だからです。誰でもFXコンサル詐欺に引っかかる恐れがあるということを、皆さんに是非ご認識いただきたいと思います。
気をつけるポイントは、①投資に“絶対”はあり得ないこと、②相手の実績や立場を誇張するような言葉に騙されないこと、③巨大な損失が出た弱みにつけ込まれないこと、④“お金を増やしてあげる”などの甘い言葉は実際にあり得ないこと、などです。自身の置かれている状況と相手をしっかりと見極めて、騙されないようにしましょう。
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