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私はFXで268万円を失いました。2019年にマイナス192万円、2020年にマイナス76万円。確定申告書に記録された、動かしようのない数字です。
使っていたのはDMM FX。金融庁に登録された、れっきとした国内業者です。レバレッジ上限は25倍。ゼロカットもなければ、怪しいボーナスキャンペーンもありません。ごく普通の、まともなFX会社で、ごく普通に268万円を溶かしました。
ときどき考えることがあります。もし私が海外FXに手を出していたら、どうなっていたか。答えは簡単です。もっと早く、もっと大きく負けていたはずです。それだけです。
海外FXが危険な理由 ── メリットは全部地雷だった
海外FX業者の広告を見ると、魅力的な言葉が並んでいます。レバレッジ100倍、500倍、中には1000倍という業者もあります。ゼロカットシステムで追証なし。口座開設ボーナス、入金ボーナス。
冷静に考えれば、これらは全部、私のような人間を破滅させるための装置です。
レバレッジ500倍。これは証拠金10万円で5000万円分のポジションが持てるということです。10pips逆行しただけで50万円が消えます。国内25倍でさえ自制が効かなかった私が、500倍のレバレッジを手にしたらどうなるか。答えは考えるまでもありません。
ゼロカットシステム。口座残高がマイナスにはなりません。一見すると安全装置に思えます。だが裏を返せば、「全額失っても借金にはならないから、もう一度入金して挑戦しよう」という思考を生む仕組みでもあります。私はADHDの衝動性を持っています。「損しても追証がない」という安心感は、「何度でもやり直せる」という錯覚に直結します。入金を繰り返し、そのたびに全額を失い、また入金します。その無限ループに陥っていたであろうことは想像に難くありません。
ボーナスキャンペーンも同じです。「入金額の100%ボーナス」と聞けば、10万円入金すれば20万円分の証拠金で取引できます。お得に感じます。だがそれは、本来持つべきでないサイズのポジションを持たせるための仕掛けです。もらったボーナスの分だけロットを上げます。負けたときのダメージは倍になります。
海外FXの「メリット」とされるものは、どれひとつとして私を救いません。むしろ、私の最も弱い部分――衝動性、自制心の欠如、「取り返したい」という焦り――を正確に突いてきます。
国内25倍レバレッジでも十分すぎるほど負けた
日本の金融庁が定めたレバレッジ上限は25倍。海外の100倍、500倍と比べれば、はるかに穏やかな数字に見えます。
だが、25倍でも十分に人は壊れます。
2019年6月20日、私は米ドル/円を38ロット持っていました。DMM FXの通常通貨ペアは1Lotが10,000通貨なので、38万通貨です。国内の25倍レバレッジの範囲内で、合法で、プラットフォーム上も何の警告も出ません。ただしこの数量だと、1銭動くだけで約3,800円が動きます。10銭で約38,000円。その日の画面は、評価損益マイナス45,379円と表示されていました。数分の揺れで、その額です。
2019年、私はこの状態で取引を続け、192万円を失いました。レバレッジが足りなかったから負けたのではありません。25倍という「控えめな」レバレッジですら、私の資金管理能力には過大でした。
レバレッジはボトルネックではありませんでした。ボトルネックは、私自身の心理でした。損切りができません。ロットを上げてしまいます。根拠のないエントリーを繰り返す。負けを取り返そうとして倍賭けします。25倍でも500倍でも、この心理パターンが変わらない限り、結果は同じです。いや、レバレッジが高ければ高いほど、破滅に至る速度が上がるだけです。
DMM FXでの取引の詳しい経緯は、別の記事に書きました。
FXで大損して立ち直れない人へ|DMM FXで268万円溶かした体験談
出金できない恐怖を想像してみる
海外FX業者には、もうひとつ見過ごせないリスクがあります。出金拒否です。
金融庁は、海外所在の無登録業者について繰り返し警告を出しています。出金に応じない、連絡が取れなくなる、突然サイトが消える、といったケースがあります。こうした事例が実際に報告されています。日本の金融商品取引法の保護を受けない以上、トラブルが起きたときに頼れる先がありません。
私の場合、DMM FXでは出金で困ったことは一度もありませんでした。クイック入金は即時反映、出金も翌営業日には着金しました。国内業者として当たり前のことですが、この「当たり前」がどれだけありがたいか、海外業者の出金トラブル事例を読むとよくわかります。
仮に私が海外業者を使っていたとします。268万円の損失に加えて、残った資金すら引き出せません。サポートに問い合わせても返答がありません。そんな状況を想像するだけで背筋が冷たくなります。
負けたとしても、負けた金額は明確で、残金はすぐに出金できます。国内業者を使っていたことで、少なくともその一点だけは救われました。
FXで負ける人に必要なのは「高レバレッジ」ではなく「撤退」
FXで負け続けている人が次にやることは、だいたい決まっています。もっと良い手法を探す。もっと精度の高いツールを買います。もっとレバレッジの高い業者を探す。
全部間違いです。
私も同じ道を歩みました。手法を変え、ツールを買い、ロットを調整し、通貨ペアを変えました。何をやっても結果は同じでした。なぜなら、問題は手法やツールや業者ではなく、FXという行為そのものと私の相性が絶望的に悪かったからです。
ADHDの衝動性。リアルタイムで動くチャートから目が離せません。エントリーしたいという欲求を抑えられません。損切りを先延ばしにします。これらは努力や根性でどうにかなる問題ではなく、脳の特性の問題です。
私がFXで下した最も賢明な判断は、「やめる」という判断でした。268万円を失ってからの決断なので、全然スマートではありません。それでも、269万円目を失わなかったという意味では、あれが人生で最も正しい金融判断だったと思っています。
FXで負ける構造的な理由については、こちらにまとめています。
「FXやめとけ」は本当だった|268万円失った私が断言する理由
※もしFXの損失原因にコンサル詐欺・情報商材詐欺・SNS発信源の投資勧誘などの詐欺要素があれば、被害金の返金交渉も並行で動けます。返金が成功すれば借金そのものが圧縮されます。
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FXの損失で借金を抱えたら
FXの損失は、FXだけの問題では終わらないことがあります。私自身、268万円のFX損失に加え、コロナ禍での事業不振が重なり、最終的に500万円の借金を抱えました。
借金が膨らんでいく過程では、「来月なんとかなる」と思い続けていました。ADHDの先延ばし癖もあり、問題を直視するまでに時間がかかりました。
もしFXの損失や借金で苦しんでいるなら、一人で抱え込まないでほしいです。借金問題には任意整理や個人再生といった法的な解決手段があります。弁護士や司法書士への無料相談を受け付けている事務所は多いです。まずは自分の状況を整理して、選択肢を知るだけでも、気持ちは変わります。
海外FX業者の多くは金融庁に無登録です。被害に遭った場合は法テラス(0570-078374)に相談できます。
たとえば借金減額の無料相談(司法書士法人杉山事務所)や司法書士法人ホワイトリーガルは、借金の無料相談に対応している事務所です。オンラインで予約できるので、踏み出すハードルは低いです。
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この記事は筆者(宮瀬圭介)の個人的な体験に基づくものであり、特定のFX会社やサービスを推奨・非推奨するものではありません。FX取引には元本を超える損失が生じるリスクがあります。投資判断はご自身の責任において行ってください。借金問題でお悩みの方は、弁護士や司法書士などの専門家にご相談ください。
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