HSPで生きづらい男が見つけた対処法|ADHD×毒親育ちの繊細さん

「繊細すぎる」と言われるたびに、自分がおかしいのかと思っていた。

人の機嫌の変化に気づきすぎる。騒がしい場所にいると消耗する。映画の残酷なシーンが頭に残って眠れない。でも周りの男はそんなことを気にしていない。

HSP(Highly Sensitive Person)という概念を知ったとき、「これだ」と思った。同時に、ADHDの診断も受けている。さらに機能不全家族で育った。この3つが重なると、生きづらさは掛け算になる。

目次

HSPとは ── 男性の繊細さは見えにくい

HSPはエレイン・アーロン博士が提唱した概念で、人口の15-20%が該当するとされる。病気ではなく気質だ。刺激に対する感受性が高く、情報を深く処理する特性がある。

HSPの男性は特に生きづらい。日本社会では「男は強くあるべき」「気にしすぎ」「メンタルが弱い」と片付けられる。繊細さを表に出すと「男らしくない」と評価される。だから隠す。隠すから、余計に消耗する。

私の場合、HSPの特徴は以下のように表れている。

HSP男性の特徴 ── 私に当てはまる7つ

  1. 他人の感情を自分の体で感じる ── 誰かが怒られていると、自分が怒られているように心拍数が上がる。職場のピリピリした空気だけで一日分の体力を使う
  2. 大きな音や強い光が苦手 ── パチンコ店の前を通るだけで頭が痛くなる。蛍光灯のチカチカが気になって集中できない
  3. 人混みで異常に疲れる ── 満員電車に乗ると帰宅後に動けなくなる。イベントの後は丸一日回復が必要
  4. 相手の微妙な表情の変化に気づく ── 「大丈夫」と言っている人の目が笑っていないことに気づいてしまう。そしてそれが気になって頭から離れない
  5. 批判を受けると長期間引きずる ── 何気ない一言が数週間、時には数年残る。「あの時ああ言われた」を何度も再生してしまう
  6. 決断に時間がかかる ── あらゆる選択肢の結果を想像してしまう。レストランのメニューすら即決できない
  7. 一人の時間がないと壊れる ── 社交的に振る舞えるが、その後の回復に倍の一人時間が必要。これを怠ると体調を崩す

HSP×ADHD ── 矛盾する脳で生きる

HSPとADHDは一見矛盾する。HSPは刺激を深く処理し、ADHDは刺激を求める。この2つが同居すると何が起きるか。

  • 刺激を求めるのに、刺激で消耗する ── 新しいことを始めたくなるが、始めると情報過多で疲れる
  • 先延ばしの原因が二重 ── ADHDの実行機能の問題+HSPの「失敗したらどうしよう」が重なる。私はスマホの乗り換えに6年かかった
  • 過集中と過敏のシーソー ── 興味のあることに没頭している間は繊細さを忘れるが、過集中が切れた瞬間に全ての刺激が一気に押し寄せる
  • 「怠け」と「繊細」の区別がつかない ── 本人も周囲も、ADHDの先延ばしとHSPの回避行動を見分けられない

毒親育ち×HSP ── 繊細さが生存戦略になった

HSPの「他人の感情を読む力」は、機能不全家族では生存戦略だった。

父の機嫌が変わる瞬間を察知し、母の我慢の限界を読み取り、家庭内の空気を管理する。子供の頃から、私はこの繊細さを使って「地雷を踏まない」ように生きてきた。

問題は、大人になってもこのモードが解除されないことだ。職場の上司の些細な態度の変化に反応し、友人の冗談を真に受けて傷つき、恋人の沈黙を「怒っているのでは」と解釈する。子供の頃に身につけたサバイバルスキルが、平時の生活で過剰に発動し続けている。

HSPで生きづらいときの対処法 ── 実際にやっていること

  1. 「回復の時間」をスケジュールに入れる ── 予定と予定の間に必ず空白を作る。連続で人に会わない。これを怠ると3日目に倒れる
  2. 刺激のコントロールを自分で握る ── ノイズキャンセリングイヤホンは命綱。照明を暗めにする。SNSの通知を全部切る
  3. 「気にしすぎ」と言う人から距離を取る ── あなたの繊細さを否定する人の近くにいる必要はない。「気にしすぎだよ」は、あなたの感覚を無効化する暴力だ
  4. HSPであることを言い訳にしない ── 気質として受け入れた上で、「だから何もできない」ではなく「だからこうする」を考える
  5. 体を動かす ── 頭で処理しすぎた刺激を体から逃がす。散歩でいい。筋トレでもいい。頭だけで生きると壊れる

繊細さは弱さではない

HSPで生きづらいと感じているあなたへ。

繊細さは弱さではない。世界の情報を深く受け取る力だ。ただ、その力の使い方を誰も教えてくれなかっただけだ。

特に毒親育ちやADHDと重なっている場合、生きづらさの原因が複雑に絡み合っていて、どこから手をつけていいか分からないかもしれない。でも、「自分はHSPかもしれない」と気づいた時点で、もう対処は始まっている。

自分の取扱説明書を、少しずつ書いていけばいい。

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この記事は筆者の個人的な体験に基づくものであり、医学的・心理学的な診断や助言を目的としたものではありません。HSPは正式な医学診断名ではなく、心理学的な概念です。生きづらさを感じている方は、カウンセラーや心療内科、よりそいホットライン(0120-279-338)にご相談ください。

この記事を書いた人

宮瀬圭介(みやせ けいすけ)

ADHD診断済みの30代男性。FXで268万円の損失、借金500万円からの生活再建中。 プロフィール詳細 →

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この記事を書いた人

ADHD診断済みの30代男性。FXで268万円の損失、借金500万円からの生活再建中。機能不全家族・ADHD・借金について当事者視点で発信しています。

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