ADHDの衝動性で借金500万を作った全過程|コロナ融資→タワマン→FX

ADHDの衝動性が、私の人生を500万円の借金に変換した。

コロナ融資、タワマン、FX、散財。一つひとつは「まあやる人はいるよね」と思える判断かもしれない。だが全部が連鎖的に起きた時、破壊力は想像の遥か上を行く。これは「ADHDだから仕方ない」という免罪符の話ではない。自分の特性を理解せず、衝動のままに動き続けた結果500万円の負債を抱えることになった記録だ。

目次

コロナ融資500万を借りた日の心理

2020年、コロナ禍で事業融資の審査が異常に緩くなった。日本政策金融公庫と信用金庫、合わせて500万円。普段なら通らないだろう額がすんなり通った。

あの時の心理を正直に言語化すると、こうだ。「コロナを免罪符にすれば、失敗しても言い訳が立つ。これで赤字が沈み込んでも、挽回できる期間が生まれる」——完全にたかを括っていた。

リスクを冷静に計算して借りたのではない。「とりあえず手元に現金がある安心感」が欲しかっただけだ。ADHDの衝動性は、大きな決断ほど「考える前に飛ぶ」形で発動する。500万円の融資申請は、その最悪の発動例だった。

申請書を書いている時はワクワクしていた。「これだけあれば何でもできる」。融資は借金だ。人の金だ。だがADHDの脳は「未来の返済」をリアルにイメージする機能が弱い。目の前の500万という数字だけが脳を占領する。

額面を見た瞬間——百貨店と25万のルンバ

口座に500万が振り込まれた日、生まれて初めて百貨店に行った。15万円のバッグを買った。最新機種のルンバをセットで25万円。合わせて40万が一瞬で消えた。

意味が分からないと思うだろう。私もそう思う。だが当時の心理は「これだけバッファがあるんだから、少しくらい自分へのご褒美があってもいい」だった。融資を「バッファ」と呼んでいた時点で全ての歯車が狂い始めていた。

ADHDの衝動買いは「買う瞬間の快楽」で判断が完結する。翌月の収支、返済計画、元本の減少——そういった「未来のコスト」が意思決定の場に登場しない。レジに立っている瞬間の脳には「今、手に入る喜び」しか映っていない。

タワマン固定費20万——連鎖崩壊の起点

さらに致命的だったのが住居の選択だ。タワーマンションに住んだ。家賃を含む固定費が月20万円。当時は月50万の売上があったから「余裕だ」と思った。

お金の分離が全くできていなかった。事業資金と生活費が同じ口座。固定費を高く設定した結果、全ての支出判断が連鎖的に甘くなった。「どうせ家賃で20万消えるんだから、もう数万使っても誤差だ」——この思考が毎日発動した。外食は当たり前、タクシーも躊躇しない、サブスクは確認せず放置。

固定費を緩くすると、変動費の閾値も連動して緩くなる。月20万の家賃に住んでいる人間が、ランチに2,000円使うことに罪悪感を覚えるだろうか。覚えない。だがそれが毎日積み重なると月6万の食費になる。

途中から売上が減り始めて締め上げられる形で散財は減っていったが、固定費20万という土台を崩せないまま、じわじわと融資の残高が削れていった。

FXに手を出して268万が蒸発する

融資の残高が減り始めた頃、「稼いで取り返す」ためにFXに手を出した。詳しくは別の記事に書いたが、結果は2年間で268万円の損失。軍資金は融資と月50万程度の売上。人の金で相場を張り、溶かした。

ADHDの衝動性がFXと最悪の相性であることを、身をもって証明した形だ。損切りできない。ルールを都合よく書き換える。あるだけつぎ込む。268万は「才能がなかった」のではなく「特性を制御できなかった」結果だ。

「もう返せない」——信金にキャッシングを勧められた日

止めを刺したのはアドセンス狩りだった。メイン収入源だったWebサイトが広告停止に追い込まれ、サイト売却を試みたが50万円でしか売れなかった。年間数百万を生んでいたサイトが、たった50万。

藁にもすがる思いでFXに再挑戦し、赤字がさらに膨らんだ。翌月の残高見通しがマイナスになった時——人生が終わったと思った。

親には言えなかった。電話がかかってくるたびに平静を装い、「仕事は順調だよ」と嘘をついた。恥ずかしさと申し訳なさで、正直に話すことができなかった。

決定的だったのは信用金庫の担当者にキャッシングを勧められた瞬間だ。「返済が厳しければ、こちらのカードローンで一時的に……」。借金を返すために借金を勧められている。その構造に気づいた時、「ああ、自分は社会的に詰んだんだな」と静かに理解した。

ADHDの衝動性が生んだ連鎖——構造図

  • 融資500万の衝動的借入 →「手元に現金がある」安心感という短期快楽
  • 百貨店15万バッグ・ルンバ25万 →「頑張った自分へのご褒美」という正当化
  • タワマン固定費20万 →「成功者の自分」というセルフイメージ維持
  • 支出閾値の連鎖緩和 →「どうせ20万消えるんだから誤差」思考
  • FX268万損失 →「稼いで取り返す」という衝動
  • 再挑戦→追加損失 →「あるだけつぎ込む」ADHD特有の制御不能

一つ一つは「ちょっとした判断ミス」に見える。だが連鎖すると500万の借金になる。ADHDの衝動性は単発で見れば小さい。だが積み重なった時の破壊力は、当事者でさえ事後まで気づけない。

今、借金を抱えているADHD当事者へ

もしあなたが今、借金を抱えていて「自分の衝動性が原因かもしれない」と感じているなら、最初にやるべきことは稼ぐことではない。任意整理で利息を止めることだ。

ADHDの脳は「稼いで返す」という思考に飛びつきやすい。それ自体が衝動だ。FXで取り返そうとした私と同じ構造に陥る。まず止血。利息を止めて、元本だけの世界にする。稼ぐのはその後でいい。

FAQ

ADHDの衝動性で作った借金は自己破産するしかない?

自己破産は最後の手段だ。500万円程度の借金なら、任意整理で利息をカットして元本だけを分割返済する方が現実的。信用情報への影響も自己破産(5〜10年)より任意整理(約5年)の方が短い。まずは減額診断で自分の状況を把握することから始めるべきだ。

ADHDの散財癖は治る?

「治る」というより「仕組みで防ぐ」が正解だと私は思っている。クレジットカードを解約する、口座を用途別に分ける、大きな買い物は24時間ルール(翌日まで待って本当に必要か確認する)を設ける。脳の特性は変わらないが、環境を変えることで衝動が発動しにくい状態を作れる。

コロナ融資の返済が苦しい場合の相談先は?

まず日本政策金融公庫や信用金庫の担当者に返済条件の変更(リスケジュール)を相談すること。それでも厳しければ弁護士に任意整理を相談する。法テラス(0570-078374)なら無料で相談できる。放置が一番危険だ。


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参考:厚生労働省 こころの相談窓口 / 法テラス(0570-078374)


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この記事を書いた人

宮瀬圭介(みやせ けいすけ)

ADHD診断済みの30代男性。FXで268万円の損失、借金500万円からの生活再建中。 プロフィール詳細 →

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この記事を書いた人

ADHD診断済みの30代男性。FXで268万円の損失、借金500万円からの生活再建中。機能不全家族・ADHD・借金について当事者視点で発信しています。

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